材木の流れ (薮抜き・迫り出し・修羅掛け)


ついで土場(修羅の終点。開業樹の搬出には臼は用いない) を中心に、伐材の流れを追う。 伐採した材木は、薮抜き、迫り出しをして修羅 付近まで集める。修羅掛けする場所にあらかじめ 材木置き場を設定しておく。あるいはその場を 選定してから修羅を設ける。そしてここに伐材 を集めるのである。

修羅に掛けられた材木は溝途を伝って下へ 下へと流れていく。そして土場に着く。土場 に材木がたくさん入るように修羅の先端を高 くする。これを「落ち」という。打ち付け修 羅では落ちができないため、先端に奈留修羅 を設けるのである。山内の材木が土場に集ま るわけだから、広さによってはかなりの高さ の落ちを設けることもある。
 図の場合、土場から奥に向いた想定である。 まず落ちの高さを見通し、前述のように奈留 修羅、その後ろに打ち付け修羅を順次、設け ていく。

軌(闊葉樹用)



継続的な事業所では軌(トロッコ)をよく利用した。 闊葉樹の軌を例にあげでみょう。 修羅、木馬、迫り出しなどの手法で集められた材木を 製材工場に運ぶとしよう。 まず製材工場までの軌道を設置する。軌道横には図 のように二重盤台をつくる。 一段日の高さは軌と同じに、 二段目は二尺(60センチ)ほど高くする軌の荷頼みの ときに掛け棒の勾配を少しでもなくするためである (木馬の場合もこれに準じる)。 軌は遺距離によく用いる。
木馬とちがって能率がよく、 安全性が高いからである。 しかし軌道設置には困難が伴った。他の手法では多少 の坂や肋(ろく 平坦地)があってもよいが、軌は同じ勾配 でなければならない。谷や崖を大回りするとも勾配の 変更はできない。
 もうひとつ、軌の最大の欠点は事業が終わったあと のレールの処分である。だから軌は継続的な事業所に かぎられた。