集材


 ふたたび杉、檜の伐出にもどる。
 止めをつくらずに落とす手法に薮出し(山 落とし)、迫り出しがある。
まず薮出し。材大 が乾くころ、手銀や手斧、鳶口、弁当を持っ た出材夫が現場に向かう。弁当を予定の場所 すなわち昼どきまで作業するであろう場所に 置き、作業を始める。付近に切り倒してある 木を縦になおしながら上まで上っていき、下 に向かって迫り落とす。  鼓出しである程度、材木が集まるとつぎに 迫り出しに移る。場所によっては簡単な修羅 を二、三枚かけて本修羅まで、または一定の 場所まで迫り出す。
 迫り出した材木は本修羅に掛けることが多

置き加定修羅



修羅は大きく5種に分けられる。撰(えら)み修羅、打ち付け修羅、この二 つが代表的であり、ほかに奈留修羅、算盤修羅、置き加定(がて)修羅があ る。 ここでは置き加定修羅をとりあげる。 図が置き加定修羅で、撰み修羅に比べ巧斜が簡単なのが特徴である。
簡単 なぶんだけ設置にきびしい条件がつく。あまり曲がりがないこと、急傾斜 でないこと、長距離でないこと。 以上の三点が条件になる。
曲がりがあれば運材が暴れて飛び出すし、傾斜が急だと運材に勢いがつき、 これまた暴れてしまう。長距離になると、おのずと急傾斜、曲がりの個所 が生じ、いずれも運材が暴れるのである。 もっとも適した勾配は10〜15度で、水を打って修羅取りするくらいが 調子がよい。そうすれば少々の曲がりがあっても差し支えない。 置き加定 修羅の場合、鼻(先端のこと)を山に向け、滑ってきた材木が山に当たりさら に土の上を滑りながら落ち、つぎの工程に移る。この手法を放り込みとい う。広い範囲に渡って材木が散乱するため、積み込む土場などには不向 きであり、中継地などに適している。