筏乗り師



組み師が組んだ筏は一晩寝かせた後、乗り師がつぎの中継地まで運ぶ。
そこで乗り師が交代してさらに下流の中継地まで運ぶ、という組み師と 乗り師の連係作業が毎日つづく。
熊野川を例にとると、上流の組み場から新宮の港まで約一週間、その間に 乗り師が5、6回交代する。
港は各所からの筏でいつもいっばいであった。

筏のつなぎ方




川悪日

熊野川上流には天然の鮎や鰻、雑魚が生息 し、漁で生計をたてる人も少なくなかった。 また、付近の子供らにとって絶好の遊び場で あった。 そして夏となく冬となく毎日のように数十乗 りの筏が流れて行く。
 こののどかな川に「川悪日」という奇妙な 風習が伝わる。旧暦の6月7日が悪日にあた り、この日に川に行けば危険なことが起こる という。 漁も筏もとにかく川に働く人びとは この日ばかりほ一切休業、子供たちも親から いい聞かされていてだれも川遊びをしなかっ た。このょうに川悪日の一日は、どこの川辺 にも人の姿は見えなかった。